40歳になったらジャズを聴こう

アングラな匂いが漂うソニー・ロリンズ「ヴィレッジ・ヴァンガードの夜」は、超個性派ジャズメンたちによるジャズライブ盤の傑作だ!

初心者におすすめのジャズ
ソニーロリンズ・ヴィレッジバンガードの夜

A Night At The Village Vanguard

Sonny Rollins

「A Night At The Village Vanguard」を聴くと、ぼくはいつも薄暗い地下のジャズクラブを連想します。

ニューヨークの片隅、地下へと続く階段を降りていくと、狭いジャズクラブがあって、目つきの悪い人たちがなぞの煙を吐き出しながらステージを取り囲んでいる。彼らを見下ろす格好でハイになったソニー・ロリンズたちが、薄ら笑いを浮かべながら、とんでもなくカッコいいジャズを演っていく。

そんな情景が頭に浮かぶのです。ぜーんぶ、ぼくの勝手な想像ですけどね。

テナーサックスとベースとドラムの3人編成によるライブ盤。ピアノがいないぶん、ロリンズの男らしいぶっといテナーの音が際立ちます。

ドラムのエルビン・ジョーンズは、演奏中ずっと「うへっうへっ」と不気味な声を出しています。これがまた怖い。

しかし、ものすごく複雑でグルーヴィーな彼のドラミングは、文句なしにカッコいい。これはもう黒人にしか出せない、うねるようなグルーヴ感。

ベースのウィルバー・ウェアも曲者です。ぼくは2曲目「Softly As in a Morning Sunrise」でのウィルバー・ウェアのベースが、とても好きなんです。

こんなユニークなベース演奏、他では聴いたことない。

曲名の邦題は「朝日のようにさわやかに」ですが、ここでの演奏は、ぜんっぜんさわやかじゃない。むしろ間逆。それもまた面白いのです。

今はどこのお店もBGMにイージーリスニング的なジャズを流しているから、世間のジャズに対するイメージが「無害なBGM」になっているような気がします。

いやいやいや、無害だなんてとんでもない。

このアルバムを(できれば大きな音で)聴けば、ジャズをただのお洒落BGMだなんて、口が裂けても言えなくなるよ。

ちなみにジャケット写真の人はタモリではありません。ソニー・ロリンズです。

A NIGHT AT THE VILLAGE VANGUARD GXF3007(M)
ソニーロリンズ・ヴィレッジバンガードの夜のライナーノーツ

A Night At The Village Vanguard GXF3007(M)

  • Sonny Rollins(ts)
  • Wilbur Ware(b)
  • Elvin Jones(ds)
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