40歳になったらジャズを聴こう

ジャズが嫌いになる?ジャズ初心者が聴いてはいけない名盤(迷盤)たち

はじめてのジャズ入門
ジャズ初心者が聴いてはいけない名盤(迷盤)たち

名盤といわれるジャズアルバムの中には、どう考えても初心者向きじゃないアルバムが存在します。

「名盤=わかりやすい」と思ったら大間違い。うっかり聴いてしまってジャズを嫌いにならないように、初心者が聴いてはいけない名盤(迷盤)たちをご紹介します。

マイルス・デイビス「カインド・オブ・ブルー」

これはもう、初心者が聴いてはいけないジャズ名盤の筆頭でしょう。

不幸にもこのアルバムから入門してしまった人は、きっとジャズが苦手になったに違いない。そう、かつてのぼくがそうだったように。

カインド・オブ・ブルーは、世界で一番売れているジャズアルバムです。大名盤です。だから初心者向けのサイトで「まずはこれを聴くべし」と、よく紹介されています。

いやあ、いきなりこんな暗くて重たい音楽を聴かされたら、だれでも「うへえ」ってなるんじゃないかなあ。ぼくはなりました。うへえってなりました。

「名盤だから、きっと良いに違いない」
「良さが理解できないのは、未熟なぼくのせいだ」
と自分に言い聞かせ、がまんして聴き続けたけど、正直なところ「なんて暗くて退屈な音楽なんだ」としか思えませんでしたね。

さらに正直に言ってしまうと、今もあまり好きじゃないです。とても完成度が高いジャズだとは思いますが、完成度が高すぎて、聴くのに覚悟がいります。

カインド・オブ・ブルーのように、暗くて重たい厳格な雰囲気をまとった音楽もジャズです。ものすごくジャズです。でもジャズは、もっと楽しい音楽です。

初心者の方は、無理してこれを聴き続けるのはやめて、まずはもっと楽しいジャズを聴きましょう。

ジョン・コルトレーン「至上の愛」

これも名盤としてよくオススメされるアルバムです。特にロック好きの人が「コルトレーンはジャズの神様だ」と言って、強力にプッシュしてきます。

うん、これもすごく良いんですよ。しかし、初心者が聴いてはいけません。このアルバムはジャズの中でも難しい部類に入りますから。

1曲目なんて、途中から念仏のような声が聴こえてきて「なんなんだこれは?」と、きっと引くと思います。

コルトレーンのソロも、ぶりぶりばりばり我が道をゆく吹きっぷりで、リスナーのことなんてこれっぽちも考えてませんから。

というか、それが良さなんですけど、初心者にはキツイ。ジャズに慣れて、中級者になってから聴きましょう。

ソニー・クラーク「クール・ストラッティン」

ジャケットがお洒落で有名なアルバム。見たことがある人も多いのではないでしょうか。

しかし内容はどうだろう。決してジャズ初心者にオススメできる内容じゃないと思うんだけどなあ。入門アルバムとしてよく紹介されるのが不思議です。

1曲目のテーマ部分、ちょっと古臭くないですか?(ファンの方、すみません!) でも実際、もっさりしてません?1950年代の音楽だから古くて当たり前なんだけど。

この冒頭のテーマを「都会的だ」「NYを感じさせるジャケット写真とマッチング」とか言う人が多いんですが、ぼくにはよくわかりません。まあそのへんは好みというか、個人的感覚になってしまうんですけど。

最後の曲「ディープ・ナイト」はカッコいい曲です。

ビル・エバンス「ポートレイト・イン・ジャズ」

ビル・エヴァンスは日本でも人気の高いピアニストで、ワルツ・フォー・デビイと並び、このアルバムもよく初心者向けとして紹介されます。

正真正銘の名盤だし、ぼくも大好きです。よく聴きます。しかし、やはり、初心者にはオススメできないなあ。

ビル・エヴァンスがやっている音楽はとても難しいのに、表面上はおしゃれジャズの空気を持っているし、知名度も人気も高いから「とりあえずビル・エヴァンスを聴いておけば間違いないだろう」と、初心者がうっかり手を出してしまうんですよね。

初心者さんがビル・エヴァンスを聴くなら、これではなく、ワルツ・フォー・デビイから聴きはじめることをおすすめします。

ソニー・ロリンズ「サキソフォン・コロッサス」

ここまで挙げたアルバム、全部「スィング・ジャーナル誌が選ぶ名盤100選」の上位にランクインしているアルバムです。

この「サキソフォン・コロッサス」もそうです。たしかランキングでは3位だったと思います。

ちなみに1位は「ワルツ・フォー・デビイ」で、2位が「カインド・オブ・ブルー」です。

これはもしかしたら、初心者でもハマるかもしれない。1曲目のセント・トーマスのテーマは、陽気でキャッチーだから。

しかしソニー・ロリンズがソロに突入した途端「バブッ、バブッ」と同じ音を繰り返すところで「ん?」と、首をかしげるかもしれない。

あれは、この先の展開を頭の中で探りながら出している「ジャブ」みたいなもので、そこから続くロリンズのアドリブソロはすごいの一言なんだけど、はじめのうちはなんのこっちゃよくわからんですよね。

そしてなんといっても、マックス・ローチのドラムソロが単調で退屈なんですよ。

初心者は「この退屈なドラムソロもジャズの極意なんだろう、理解できない俺が悪いんや、がまんがまん」って考えがちですが、そんなことはありません。あれは退屈なんです。

結論:名盤だからといって無理して聴く必要はない

さて、初心者が聴いてはいけない名盤紹介は以上です。

評価が高いから、名盤だからといって、必ずしも聴く必要はありません。

これはどの音楽にも言えますが、好みは人それぞれです。自分にピンとくるものを、自分の心に正直に聴けばいいんです。

それがジャズを好きになるための、一番の近道ですから。

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